香川県のミステリー坂の錯覚の仕組みはどうなっとんじゃ!【高松市屋島】


今回のつくねの【行ってみたいするめ処】は……

屋島ミステリー坂です!

場所は香川県高松市の屋島のここ↓

屋島スカイウェイ。
地元の方は屋島ドライブウェイの名前の方が馴染みがあるかも?
元々は民営の観光有料道路【屋島ドライブウェイ】だったんだけど、高松市の無料化の取り組みがなされて2018年に完全無料の「屋島スカイウェイ」として転生。(代わりに頂上の駐車場が有料化したとかの噂が?ん?んん?)

そんな屋島スカイウェイに突如現れるこんな看板。

ミステリーゾーン!!

何がミステリーなのか。

坂が。

坂がミステリーなんだ。
(一瞬自販機のミステリーゾーンが脳内をふわっと駆け抜けたがな)

なぜこの屋島スカイウェイのなんの変哲もなさそうな坂がミステリー坂と呼ばれているかというと。この道……

坂道錯視が起きます。

縦断勾配錯視と呼ぶ研究者の方もいますが、上り坂が下り坂に見えたり、またその逆に下り坂が上り坂に見えたりするやつです。

そうです。例のやつです。
高速道路とかでも渋滞の原因になったりする例のやつです。

「あんなもんお前ぇ、アクセルの踏み具合と実際のスピードでわかんだろーよぉ」と。
「あんなもんお前ぇ、気をつけて見りゃ誰でも気づくだろうよぉ」と。

この動画を見てほしい↓


これは岩手県○○の坂道なんだけど。
これはえぐい。
(動画投稿者様ありがとうございます)
逆再生かと思う程に錯視が起きる。

で、こっちが屋島のミステリー坂↓

これ手前も上り坂。
だけど一瞬パッと見ただけなら下り坂と思う人もいるんじゃないかと。
面白い。

で、この坂道錯視。
なぜそれが起きるのか。
どういう目&脳の仕組みで、どのような坂道で発生するのかをちょうどこの機会におさらいしましょ。

まず、人間は外の情報は光として目に入ってきます。そして網膜で映像化されます。この網膜で映される像(網膜像)は実は二次元。つまり写真と同じノリなんです。

で、その写真を元に脳が今までの経験や知識を総動員して奥行きや立体感を補完するんです。で、補完した結果、擬似的に三次元の世界を脳内に作り出して我々は認識しているのです。

だからその経験や知識からから外れたことをされると脳は結構簡単にバグる。それが錯覚。トリックアートなんてまさにそれ。

で、この坂道錯視。
複数の坂道の奥行や立体感を脳が間違えて傾斜を勘違いすることで起きる。

「奥の坂道が上ってたら手前の坂は下ってるはずだ」とか「突き当りが水平線で見えなくなってるならこの坂道は上りだろう」とか経験則から勝手に予測、判断してしまう。
下り坂の更に奥にもっと急な下り坂があって見えなくなってるだけだったり、今回の屋島ミステリー坂のようによく見たらゆるい上り坂の奥に急な上り坂があるだけだったりして。

(↑先ほどの屋島ミステリー坂の逆側から。奥も下り坂)

そんな道日本中にたくさんありそうじゃね?と思うかもしれないけど、脳が錯覚を起こすには水平線の見え方や対比する物の有無など細かな条件が必要で、案外レアい現象だったり。
坂道錯視が話題になる坂道が山の中や農道の一本道とかに多いのもそういうことなんだと思われる(そもそも山の方が起伏が激しいのもあるけど)。

以上のことを踏まえてからもう一度この屋島ミステリー坂を通ると面白く通れると思われ。つくねで。
ここからは完全なる余談。

この屋島ミステリー坂。
別名がありまして。

なんと呼ばれているか。

お化け坂
幽霊坂

ほほぅ……。

屋島と言えば屋島の戦い。
源氏と平氏バッチンバッチンの古戦場。
で、古戦場と言ったらゴリゴリの心霊スポットになってることが多くて。
そしてまた香川自体も心霊スポットが多くて。
近くには噂の屋島隧道もあって。

だからここを通る時にそんな話をしながら通ると盛り上がるかもしれませぬ。
ただ相手の適正を見極めなければいけませぬ。
みそちゃんの前ではできませぬ。
相方心霊ガチNGよろしくあーーい↑

∞つくね∞