今回のつくねの行ってみたいするめ処は…
白馬大仏様
この顔を最初に見た瞬間にですね。
大変失礼ですが、あの……。
珍スポットのオイニーが半端なさすぎてですね……。
めちゃくちゃ行ってみたいなーと夜な夜なネットで調べたら。
いろいろなことが判明しました。
まず、このゆるい顔の白馬大仏様がおられる場所はここ↓
当然長野県の白馬村にあるもんだと思ってたらそこから北に20km程行ったあたりの新潟県と長野県の県境にあります。
しかも所在地がギリギリ新潟県っていうね。
なのに白馬大仏という名前ね。
まぁ。細かいことは言わずにね。
東京ディズニーランドみたいなノリでね。
で、この白馬大仏を見に行くためにはぶっとい国道148号線からほっそい県道375号線に入るんだけど、この375線の萌えるつづら折れ具合よ。
そして特徴的な名前よ。
平岩停車場蒲原線。ひらいわていしゃじょうがまはらせん。印象に残るけど明日にはうまく思い出せなさそうなセンスフルな名前。
で、平岩停車場蒲原線をトコトコ進んでいくと。
存在感の権化。
高さは台座込みで23.5m。
ストリートビューではわかりづらかったけど、実は相当大きい！
眉間の白毫と目はヒスイ、口にはメノウが埋め込められているらしい。
うん、わからん。
この白馬大仏様は、開眼1969年（昭和44年）、入魂は1972年だそうな。結構古い。
で、これ背中側に入り口があって、内部に入れるようになってる。
中には観音像、祭壇、この大仏の建設者である方（後述）の胸像などがある『らしい』。
そしてびっくりしたんだけど内部5階建て『らしい』。
で、一番上からの眺めは絶景『らしい』。
ここまで。
『らしい』を連呼してるのは……
今は入れないから。
入れない理由と、この白馬大仏様がなぜ、いつ、どのような理由で建てられたのか、というと……。
それは昔々…という程昔ではないかもしれないけれども、まぁだいぶ前……
金田義孝さんという方が言いました。
「この場所に温泉を掘ってここにホテルを建てますっっ！」と。
金田義孝氏は社長。
金田義孝社長は【白馬観光ホテル】という立派なホテルを建てました。
そして金田義孝社長は言いました。
「【白馬観光ホテル】の敷地内に大仏を建てますっっ！」と。
これが白馬大仏です。
そして金田社長は言いました。
「宗教法人を興しますっっ！」と。
これが【白馬大仏教会】です。
教管長はもちろん金田義孝社長。
つまりこの白馬大仏様は。
宗教法人【白馬大仏教会】の宗教施設、ということになります。
ただ。
この白馬大仏教会。
現在何をしているのか、どのような活動をしていてて、教典はどのような内容なのか、調べても全然出てきません。
穿った見方になりますし、あくまで予想ですけど……。
大仏様にもいろいろあって、この白馬大仏はそのジャンル分けの中でも【観光大仏】に入るのではないかなと。
観光誘致の為に白馬大仏をホテル敷地内に建てて、その流れでせっかくなので宗教法人化！みたいな流れかなと（あくまで予想ですけどね）。
※大仏内部には納骨用の棚？ロッカー的なのもあったらしいことから観光用に全振りしてたわけではなさそうだけれども……みたいな雰囲気です。
そしてこの白馬観光ホテル。
なんと。
2000年に閉業しています。
そして2012年には宿泊、娯楽施設は全て解体されています。
なので、今現在は大仏像だけが残っているだけという……。
その為、今は大仏内部にはもちろん、台座付近に上る階段すら老朽化の為に立ち入り禁止だそうな。
また、この白馬観光ホテルだけではなく、この付近の温泉も軒並み景気後退の煽りを受けて老朽化、廃墟化、野湯化（？）が進んでいて。
なんてこった。
いや本当になんてこった。
全国的に観光大仏はたくさんあって、特に高度経済成長期からバブルにかけてはポンポン建てられたりして。
で、その多くが今どうなっているかというと解体・撤去・廃墟化の憂き目にあってて。
景気後退の珍スポット消滅の寂しさを感じるとともに再認識。
長い歴史のある宗教の強さを。
やっぱり強烈な信仰心って人、物、金、全部動かせます。
どんなに景気が悪くても信仰心がある限り、自治体も積極的にフォローするし、その価値を守ってくれる信者さんや支援者も集まりやすくて。
でも信仰心のない建造物はどんなに巨大でどんなにお金がかかっていて目を引いたとしても、それはどこまでいっても【観光シンボル】以上にはなれなくて。で、景気悪化の煽りをまともにどぅんすることになって。
ここは宗教法人が管理してる大仏なので完全な観光大仏扱いはできないのかもしれないけど、それでも……まぁ…うん。
こういうの調べてると、こういう珍な場所がちゃんと現存しているうちに見にいけるのだろうかと寂しくもなり、焦り……なによりしんみりと。
この白馬大仏様。今後解体される予定があるのかはわからないけど、一秒でも長く持ちこたえてくれることを祈るしかない。こんな素敵なお顔ねぇです。
∞つくね∞
