藪漕ぎの果てに隠れロケ地の岬があるの知ってる?【黒崎の鼻 神奈川県三浦市】


神奈川県の南東部にある三浦市。

西岸は相模湾、東岸は東京湾、南岸は太平洋
に面しているレアさよ。そして広大なキャベツ畑で景色が牧歌的なのに高い山もないから海が見渡せてダイナミックで。

そして三浦市の三崎。

黒崎の鼻

三崎を空から。手前は城ヶ島。

三崎のマグロの美味さよ。
三崎プラプラの楽しさよ。

ただ。

今回は、みさきはみさきでも三崎ではなく。

岬。

三浦の岬。

というこで黒崎の鼻という岬に行ってきました。

あらかじめ言っておくと前回の記事のような人骨とか墓とか蜂の大群とかそういうんじゃない(下のリンクです)。本当にシンプルに美しい景勝地。でもな……これがな……。

神奈川県の三浦市に白浜があったなんて聞いてない!【毘沙門天浜の&毘沙門堂】
毘沙門天浜、またの名を白浜毘沙門天海岸に行ってきました!あまりにも良すぎると逆にYOUTUBE動画にするのを躊躇するという……。貝殻でできた白浜を歩いてるだけで幸せでした。
人骨埋まる隠れ洞窟に行ったら…あのさ…【毘沙門洞窟弥生時代住居址群 神奈川県 三浦市】
神奈川県三浦市にある毘沙門洞窟弥生時代住居址群 に行ってきました。藪の中の人骨が埋まるという噂の洞窟です。A・B・C・D ・E全部の洞窟を制覇だ!の前に毒虫で折れるっていう。

黒崎の鼻の場所はここ。

もう毘沙門天浜の記事でも書いた通り、三浦の海沿いは本当に面白い。
剱埼にはじまる険しい奇岩の景勝地。で、その内側は丘になってて。
一生歩いてられる楽しさ。

で、今回の黒崎の鼻は映画やドラマの撮影地でも有名で。
野営好きキャンパーの間でも有名で。
そんな陽の気限界突破してる場所は本来私つくねは苦手なわけなんだけど、この黒崎の鼻はいろいろ尖ってるので好き。

まず、行き方が結構えぐい。
看板もなければ本気農道の中から行きます。
※海からのルートもありますが、どちらにせよ獣道的山道。

黒崎の鼻

農道の奥からこの道へ。

で、この道から行きます。

で、段々とこんなトトロ的でジブリみ溢れる道を進んでいくと、こんなことに。

黒崎の鼻

最高の道

このあたりでもう今日は「勝った」と。

でその後はもっともっと藪が高くなっていく。
(写真撮り忘れたからこの画像見て。※投稿者様ありがとうございます)

これはヤブみを感じてオギャる。
道がかろうじて……判別……レベル。
なんかこの手の藪って、普段人が通ってるから道幅もしっかりあるところが多いけど、ここはキてる。
まず藪が高い。大人の肩くらいある。

で、ずっと体に当たってるし、足元見ないとどっちに道が続いてるのかわからなくなる。季節にもよるだろうけど、これはそそられた。

えっさほいさ藪こぎをしながら……

(あたい……絶対に黒崎の鼻の先っぽまで行く…!)

で、ここでトラブル

それは藪を一生懸命漕いでる時のこと。

もうわかってるわけさ。

この藪を抜けた先には【超絶ビューティフルな丘からの海&富士山景色★極】が広がってることを。

想像してにやけるわけ。
後の楽しみがわかってるからこの両の脚は進むわけ。
ご褒美があるからこの両の手は漕げるわけ。

でな。

ズンズン進んでたらな。

いきなり警備員立っててな。

「すいません。今撮影してるんで」

って。

見たらさ。

映画かドラマなのか、スタッフ的な人がそこら中にぽつぽつ配置されてて、何やら監督的な偉い人が映像を確認してて。

でもこういう時に一般の観光客としては迷うところ。

この警備員を

倒すかどうかを。

隙を見て

落とすかどうかを。

でも俺は。
ここは一旦。
まずは一旦。
Uターンしてより一層高いレベルのカロリー燃焼に踏み切ったわけ。
日々のたゆまぬ努力ってこういうところからだと思うわけ。
決してその警備員の瞳とタッパと肩幅に宿るプロ意識に気圧されたわけではないわけ。

で、丘からまた藪漕いで海まで下りて海から岬の先端まで行こうとしてさ。
海沿いには座ってる観光客も何人かいるし、その付近を大回りしていけば少なくとも撮影範囲には入らないのだろうと。

で、海岸まで下りて海沿いの岩を歩き始めた。

手前の海はこんな感じ

奥にうっすら見えるのは富士山

やっぱこのあたりの夕暮れは最高だ。

そしてしばらく歩いたら。
いきなり近くを座ってた二人組の観光客がサッと立って

「すいません撮影してるんで」

まさかの手先だった。

しかもその時に俺は見てしまった。

その手先が立った時に

周りに座ってた他の座ってた観光客の顔が『ぐりんっ』ってこっちを向いたのを。

丘の藪の中から二人ぐらいがスッと立ってこっちを見たのを。

怖すぎたよ。FPSだったら打たれてるよ。

ここには観光客なんて最初から一人もいなかったんだ。
俺以外皆やつらだったんだ。

よくよく考えたらさ。

俺が映画監督やってたらこの丘の頂点から黒崎の鼻の先端からの海&夕焼け富士山全部画角に入れるよね。

そんな中をさ。

こんなやつがさ
黒崎の鼻のそのそ歩いてたら

ぶん殴ってでも止めるよね

悟ったよ。

俺の黒崎の鼻はここまでだって。

街中での撮影は一定時間毎に通行人を通すけど、ここは多分無理だろうなって。

だって動機が弱いもの。
岬の先に行きたいだけだもの。
「いや本当に先っちょだけなんで」
そんな奴絶対に通したらダメだもの。

撮影スタッフ(ステルス)の人たちの拡大写真

最後に注意点。
駐車場は無い。
有料駐車場になってしまうかもだけど、近くに停められるところを見つけてそこから地道に歩くべし。

現場にも駐車場らしきスペースはあるんだけど、そこは現地の農家の人が使う用のやつっぽくて、でっかく駐車禁止って書かれてた。

なんでこんなことを念押しするのか。

駐車禁止のスペースをなぜかロケバスとハイエースが占拠してて(許可を取ってる……のでしょう)。で、その近くで農家の方が撮影スタッフらしき方に怒ってて。
軽くふんわり聞いてたらどうやら撮影が押してるのかいつまで停めてるん!?的なね。

で、この三浦海岸一帯はマナーの悪いキャンパーたちも多く訪れたりもして(けしからん)、日頃から地元住民がかなり困ってたりして。

だからこれ以上地元の方の悩みのタネを増やさない為にもちゃんと歩きで行って、ゴミや汚物も全部キレイに持ち帰ってお礼言って帰りましょ。

そんな感じの黒崎の鼻でした。
マジで倒せたけどね。

∞つくね∞