今日の【つくねの行ってみたいなするめ処】は観音水車でかまるくんです。
まず前置きとして水車ってかなり浪漫じゃないのかという。
水車。それは日本では610年に中国・朝鮮半島からやってきてなんやかんや日本の生活に根付きつつ、本格的に広まったのは江戸時代くらい。
庶民もだんだん白米が食べられるぜーってなって精米と脱穀だるすぎるぜーってんで農業用水で時短オーライ水車普及。
水車画期的過ぎてもう。
それも20世紀に入ると、「電気とエンジン便利すぎなんだが」と徐々に衰退。
今は観光資源や一部農業用として利用されていることがほぼほぼ。
でも。
だからこそ。
世界的にも奇跡のように水が豊富な日本で、その水を利用した先人たちの知恵と工夫がミッチミチに詰まった聖なるマシンにエキサイトするわけです。
歴史をたどると行きつくところは感嘆。この時も↓
で。
今日の本題、観音水車でかまるくん。
山口県岩国市にある水車なんだけども……
その大きさ実に直径約12m。
なんと。
日本一大きい水車です。
あ。
造った時（1990年）は日本一大きい水車です（ここが今日のポイント）。
名前について。【観音水車でかまるくん】の観音という部分については隣に岩屋観音がある関係でこの名前がついています。この岩屋観音様がいる岩屋観音窟も半端ないので下の記事にまとめています。ぜひセットで。てか片方だけ行く人はいないか。
で、後半の【でかまるくん】の部分は1700件の公募の中から選ばれました。じわる。
このでかまるくんはふるさと創生事業（地域振興の為に各市区町村に1億円を交付）のうちの約9000万円を使って作られました。
これもいい。
1億円あったらいろいろできたと思うんですよ。で、悩みに悩んだ末……かどうかわからないけど、「よし！でかい水車作ろうぜ」。最高か。
なので、素材も地域に根ざした美川町特産の杉で作られています。
で、この観音水車でかまるくんが、めでたく完成した1990年。半端ないことが。
この観音水車でかまるくんのある美川町の前年の観光客は1万6000人。
で、完成した1990年の5月。
観光客2万4000人来ました。
もう一度。
5月だけで2万4000人来ました。
で、その年の年間観光客数は10万人以上。
でかまるくぅんっ（羨望）
で、直径12mというビル4階に相当する巨大水車で挽いたそば粉で手打ちそばも食べられて。
なんと一時間に7kgもの粉を挽けるんだっ（ピンとこん）。
しかも夏場には流しそうめんも食べられたりなんかして。
もはや絶頂。
天下取り完了。
でも。
そんな栄華は長くは続かないんです。
翌年の1991年には滋賀県能登川町の能登川水車とカヌーランドの大水車（直径約13m）、岡山県神郷町の日本一の親子孫水車（直径約13.6m）にぶち抜かれます。翌年て。無慈悲か。
それ以降も続々とで日本各地で巨大水車が爆誕していき、今現在日本で一番大きな水車はは埼玉県寄居町にある埼玉川の博物館にある大水車です。
その直径は驚きの24m。
でかまるくんの2倍……。無常＆無情。M&M’Sみたいな。
そして時の流れは残酷で。
今どうなっているかというと。
水車の大きさランキングでは11位まで後退し……。
手打ちそばも閉業してしまい……。
そこにあるのは空回りするでかまるくん……。
※（記事投稿時）
なんかこう。重なる。シンパシー。
人間と。人生と。私と。シンパシー。
誰しも子供の頃は少なからず好きな事や得意な事ってあって。
でも小学生〜だんだんと大人になるにつれて、その分野でもっとすごい人たちとたくさん出会って。
その過程の中で必ず折られる自尊心。
自分の中でそこまで積み上げた物の価値は変わらないはずなのに、なぜか色褪せて見えて。
そんな記憶と日本のレペゼン原風景たる水車がノスタルジーシンクロをメタモルフいや何の話。
それでも。
それでも。
価値は変わらないんだぜ。でかまる。
笑う奴なんてほっとこうぜ。でかまる。
GEO行こうぜ。でかまる。
隣にある岩屋観音窟と美川ムーバレーの記事も合わせてぜひ↓
∞つくね∞
