高所恐怖症克服スポット!雨畑の吊橋にアタックしてきたよ!【山梨県南巨摩郡】


高所恐怖症のつくねが全長120mの雨畑の吊橋に挑戦した話。

最初に高所恐怖症の話を。

人間はそもそも高所に本能的な恐怖を感じる生き物で。
「高い所苦手なんだよねぇ」くらいの反応はむしろ危機管理センサーが正常に働いてる証でなんら問題はないわけです。
ちなみにこのくらいにふんわり感じる正常な恐怖心を正確には【高所恐怖癖】と言って【高所恐怖症】とは別物だったりします。

じゃあモノホンの【高所恐怖症】はどんなやつなの?と言うと、頭の中で怖い妄想が暴走します。

例えば…

展望台で『柵が壊れたらどうしよう』
観覧車で『ドアが壊れたらどうしよう』
ジェットコースターで『レールから飛んだらどうしよう』
エレベーターで『落ちたらどうしよう』
高層ビルで『窓が割れたらどうしよう』

などなどおよそ一般的には起こりえない超怖い状況を妄想してしまい、それが加速して体が竦みパニックになづてしまう。
それが【高所恐怖症】。

で、その中でももちろん程度があって深刻な場合は脚立の最初の一段目ですら無理だったりして。Oh…。

私つくねの場合はそこまでではなくて。

幼少期はむしろ高所全然平気で観覧車なんかは乗りたがったりしてたんだけど、大人になるにつれて人間の作るモノに懐疑心が芽生えて、それが恐怖心へと変化。

頭ではわかってるんだけど、人工物に絶対の信頼を寄せられなくなったというか。

これが怖いのは、どこからか落下したとか事故のトラウマとかそういうのは全くなくて緩やかに拗らせていって、今のような状態になったこと。原因不明。なんで。

でも趣味がするめ処(日本の噛めば噛む程味わい深い場所)巡りなので、高所がダメなのは致命的。どうしても克服したくて。
山とか沢とかガンガン登りたいし、高い岩とかにあるエクストリームな場所とか行きたい。

そんなこんなで今回弱点克服の為に吊り橋で鍛えようと。
そして厳選した場所がここ。

雨畑の吊り橋

雨畑の吊り橋

雨畑の吊橋です。
いや、久しぶりに情緒飛びました。

場所は山梨県南巨摩郡早川町のここにあります。

雨畑の吊り橋はゆるキャンにも登場する知る人ぞ知る有名吊り橋。

ゆるキャンはアニメ第一話しか見たことがなくて、その時に面白い!いつか一気見だ!と思いながらやがていつしか必ず絶対そのうちゆくゆくはと温めてます。孵化はまだか。

で、この雨畑の吊り橋の最大の魅力はこの規模の橋なのに人が全然いないこと。

大抵有名な細い吊り橋は人が沸いてまして。
途中にすれ違いポイントみたいな場所あるけど、そもそもすれ違うという行為が恐怖。そのすれ違いポイントも板が一枚ペッと張ってあるだけだったりして怖すぎるっていう。

雨畑の吊り橋

渡った先は山しかない

人が来ない理由は2つあって、一つは動画の通り渡った先には山以外何もないこと。シンプルに渡る目的が無い。
で、もう一つは自治体が積極的に観光スポットとして誘致しておらず、周囲に駐車場が無い。
で、周りの道幅も狭く路駐不可。
だからこの橋を渡りたい人は車を停められるところを探し、おそらく遠くに停めることになるので、そこからかなり歩くことになる。

これで……

行く?笑

※近くにヴィラ雨畑さんという温泉宿泊施設があり、そこの利用客はそこに車を停めて行けます。

でも。
だからこそ。
この吊り橋は高所恐怖症克服スポットとしては最高なのです。

で、雨畑の吊橋の入り口まで行くと、思ってたよりかなりしっかりしてて安心(錆びたワイヤーは散乱してたけど)。サイドのネットも朽ちてもなくてしっかりしてて。ありがたい。

雨畑の吊り橋

しっかりしてて、サイドにネットあり

このサイドのネットがあることで、上に書いた怖い妄想の加速がかなり防げる。
『何をどうやったってとりあえず人間の体積では落ちる隙間は無い!』って脳内で結論づけられるから。

で、高所に対する人間の緊張はおおよそ10分程で慣れるらしく、どんなに怖いと感じてもそのまま我慢してたら徐々に慣れる。
……というネットのアドバイザー的な医者的ななんかよくわからん人の言葉を鵜呑みにしてアタック。

雨畑の吊り橋

なかなかどうして

そして15mほど進んだところで撤退。

ごめん。
怖すぎた。

手前の法面が見えなくなった瞬間に怖さがMAXになってしまって。

正直めちゃくちゃ迷って。
さんざっぱら脳内会議して。
こんな葛藤したの本当に久しぶりで。

でも。

(わざわざこの雨畑の吊橋に来て、また逃げたら余計に高所に対して苦手意識を持ってしまうんじゃ……)とか。

(ここより良い条件の橋はそうそう無いから、これが渡れなかったらもう無理……)とか。

(この雨畑の吊橋の前に行ったするめ処の撮影が土砂崩れの為に急遽立ち入り禁止になっててこの吊り橋から逃げたら撮れ高ゼロだな……)とか。

(自分で今回だけは頑張るって決めたことだから、逃げたらかなり自己嫌悪が……)とか。

いろんな思いで頭ぐちゃぐちゃに。

それでも。

万が一橋上でパニクっておかしくなって最悪落ちたら落下なう伝説ツイートすればいい。
渡って戻ってこられなくなったら川泳げばいい。
静岡県の夢の吊り橋では反対側から来たピョンピョン飛び跳ねて自撮りしまくる物体Xズに振り回されたけど、もし同様の事態になってもそれも動画の撮れ高としていい。

揺らすのダメゼッタイ

そうしてポジティブ(YAKEKUSO)になって。

雨畑の吊り橋

再度アタック

そこから後は動画の通り。
渡り終わった後はなぜか膝をついて手のひらで足元の地面を触った。
今ここにいるという当たり前のことを噛みしめながら撫でた。
何度も何度も。
傍から見たらなんとも怖い人。

あ、それと。

渡った先の山の散策は自己責任で。
特にあのグレーチングみたいな橋は危ないと思う。帰ってきて動画見た時はこっちの橋の方がゾッとした。

雨畑の吊り橋

この橋が一番怖い

この雨畑の吊橋。
高さや120mという全長も恐怖ポイントだけど……

この橋が何の為にあるのかわからないという点も何気に怖いっていう。

火傷はした。
泣いてはいない。
お疲れ様でした。

∞つくね∞